教室の様子

トイレットペーパーで空間をつくる!?

講師の船橋です。

アートスターズでは、ARTということで「絵」を描く、ということとは全く異なるアプローチで表現を楽しんだり学んだりすることがあります。

例えば今回みんなに提案したのは、「トイレットペーパーを使ったインスタレーション」。

インスタレーションとは、「空間も含めて作品とする表現方法」のことです。でも、文章で説明しても伝わりづらいですよね。子どもたちにも説明するのではなく体感してもらおうと、この日だけ趣向をこらして教室の室内全体をあらかじめトイレットペーパーで飾り付けをしておきました。

しかも、電気を決して、ライトで照らし、しかもヒーリング音楽を流して、さながらちょっとしたアトラクション施設のようなイメージです。

▲何をどこまでやってもよいものかイメージが伝わるように、教室中にあらかじめ多少のインスタレーションを施してお迎えしました。この後、実際はこれ以上のものが出来上がっていくことに…

最初に教室に入ってくるなり、普段見なれない教室の様子に驚くと共に、「おぼけ屋敷みたい!」「怖い!」と言いながら明らかにキャーキャーとテンションが上がっている様子。

説明もそこそこに、皆猛烈な勢いで創作に没頭していきました。

▲普段ならどう考えても怒られそうなこんなことも、この時ばかりは立派な「作品」となります
▲一心不乱に蜘蛛の巣のように張り巡らしたり、家のような構造物を作ったかと思えば、小学生中学年ともなると、自作のライトを作る子も現れました

  

今回の講義では、トイレットペーパーという「もの」を活かしていくつかの情操的な体験をさせてあげたいと思いました。
1つ目は、ヒラヒラですぐに破れてしまうものが、一見強そうな「構造物」になったり、普段トイレにあるものが、自分の手で「美しいもの」になったりするという変化を生み出す体験。

2つ目は、普段あまり意識することのない「空間をつくる」という意識。
3つ目は、あらゆるものは、本来の用途とは異なる用途に使っても良いという感覚。

これらを通して、普段の日常では得にくい、発想や思考の制限の枠を外す経験をしてもらいたいと考えました。

また、「感性を育てる」という教室の目的とは別に、こういった創作を通して、何十年か経った後も、ふと「そういえば子供の頃あんなことしたよなあ…」なんてふと思い出す1日を作れたらいいな、とも思っています。

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